« 2001年4月 | トップページ | 2001年6月 »

2001年5月

2001年5月18日 (金)

バナー広告の効果が疑問視されている理由

 下のコラム↓で書いた、バナー広告の効果があまりないとされている理由について少し考えてみました。

 TVのCM広告ってどのように効果が現れるんでしょうか? 私がすぐに思い浮かぶ光景は、数人の女の子が「あのCM見たぁ? おっもしろいよねぇ。」などと話しているところです。彼女たちは、各々が話題のCMを見てどう感じたかをとても楽しそうに話し合います。また、殆どの方が同様の経験をしたことがあるはずです。では、なぜみんなが同じ話題について話せるのでしょうか?

 それは通常のTVCMが、各局に対して短期集中投下型の放送を行うため、TV視聴習慣のある特定セグメントの、殆ど全ての人が目にしてしまうからです。これにより、例えば年齢層20代前半の一般職OLといった層のかなりの数が、ほぼ同様の視聴経験を共有します。そして、そのCMに話題性がある場合(例えば有名タレントが出演している。面白い演出である。携帯電話が当たる(笑)など。)には、それについて話し合い、みんながその話をすることによって、まだ見ていない人達の注意も引きつけるなどして、宣伝効果が増幅されるのです。つまり、見込み顧客の囲い込みです。これは、一つのCMが同時一斉に見られるように集中投下されなければ、決して得られない効果です。(これは、ある意味でネットワークの外部性が働いていると言うことも出来る。詳しく知りたい方はグーグルなどで検索して下さい・・・蛇足(^_^;)。)

 翻ってインターネットのバナー広告はどうでしょうか。皆さん、特定のバナー広告の話を友人としたことがありますか? 今話題のバナー広告って何でしょうか? 私は全く思い浮かびません。もちろんTVCMとインターネットでは人口も違いますが、それより何より最大の違いは、話題にならないことではないでしょうか。これはインターネットのチャネルが無限大にあり、そこに投下するバナー広告が独占的、短期集中的に投下出来ないからという様にも考えることが出来ます。

 当初、Yahoo!などはポータル(玄関)サイトといって、インターネットのトラフィックを全て押さえて、限定的なTVチャネルの様な働きをもたらすことにより、TVと同様の広告効果があるはずだと言われていました。しかしながら、現在全世界のWebページ数は10億を越えているのに対して、世界最大のデータ量を誇るディレクトリーサービスでも、その半分も押さえていないのです。このことから、ポータルサイトがトラフィックを独占できるという仮説は間違っているということが分かりました。そうするとTVの世界と異なり、インターネット上では全チャネルに同じ広告を流すことが不可能になりますので、上記の宣伝増幅効果は非常に限定的なものになります。言い換えれば、見込み顧客の囲い込みは不可能ということになります。

 これをさらに一歩進めて考えてみます。では、インターネット広告で最も効果が高いのはどのような形態でしょうか。上記の囲い込み仮説で考えると、やはり最も視聴率が高いサイト(Yahoo!など)の短期集中型独占的TOPバナーということになります。逆に効果が低いのはどのようなものでしょうか。これは簡単です。短期集中するのが効果が高いとすれば、時間が限定されている事が密度の向上に繋がりますので、一番効果が低い広告は、消化期間指定のないクリック保証型ですね。中には半年間晒されているのもあるようですから・・・。

 以上は仮説ですが、なかなかストーリーとしては納得できる部分があると思います。もう少し詳しく書いた方が理解されるかとも思いますが、なかなかコラムばかりも書いていられませんので、概略だけを書いてみました。長くなりましたので、今回はこの辺で終わりにします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2001年4月 | トップページ | 2001年6月 »