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2006年11月 8日 (水)

中国ソフトウェアアウトソーシング事情1

 先月末に、最近色々とお世話になっているスイングバイ2020社が企画した、上海・無錫アウトソーシング視察ツアーに参加してきた。元々、このツアーをご紹介いただいたのがアライアンス先のOBCさんだったこともあり、現地ではOBCの開発拠点も実際に見せていただいたので、今後の事業展開を考える上で大変参考になり満足している。

 現在、中国のソフトウェアアウトソーシング事業の伸びは目覚ましく、視察で訪れた企業はどこも倍々ゲームで業績を伸ばしている様子であった。また、殆どの会社が2003年くらいの設立にも関わらず、ホンの3年程度で従業員数を500名程度まで増やしており、2008年に3000名規模に拡大する計画と話していたのには驚いた。社員数の伸び率もさることながら、日本ではこれほどの規模で新卒を採用すること自体が不可能である。

 何故それ程の拡大が可能なのかと聞いてみると、実は中国ではソフトウェアエンジニア系の大卒求人が不足気味なのだというから余計に驚く。家庭環境もあって中国事情には詳しい方なので、現在中国の大学卒業者に職が不足していることは良く知っているが、理系の、それもソフトウェアエンジニアまでが求人不足とは思わなかった。

 事情を良くご存じない方のために簡単に説明すると、現在の中国では大学教育の一般化がスゴイ勢いで進んでおり、ここ10年くらいで大卒者は10倍程度に膨れ上がっている。ところが、いくら中国経済が発展しているといっても、それは世界の生産拠点としての発展であり、ホワイトカラーよりもブルーカラーの職の方が圧倒的に多いのが現実である。

 そして、かつて日本においてもそうであったように、中国においても大卒者はプライドが高く、ホワイトカラーの知的職業に従事したがることが多い。かくして需給のギャップが起こり、優秀な教育を受けた学生の多くが期待する職業に就けない、という問題に繋がっている。

 そのような状態なので、当地のソフトウェア企業は相当に絞り込みを行っても余り有るくらいのボリュームで、優秀な新卒者を採用し放題という状況にあるのだという。正直言って羨ましい。

 しかも、その優秀な新卒者であっても、初任給はそれ程高くない。情報工学系の新卒者初任給は、上海で2000元(≒30000円)程度、無錫ではさらに安く1500元(≒22500円)程度だということである。上海と無錫でかなりの差があるのは、生活インフラの価格に格差がある為とのこと。実際、私が知っている範囲でも上海のアパートは結構高い。

 彼らがどのくらい優秀かというと、新卒で半年程度研修を受けると日本語検定の2級程度になり、経験豊富なブリッジSEの元でという条件ではあるが、それなりに日本の開発案件をこなせるようになるのだそうだ。また、中には上海の復旦大学(超優秀!)を20歳(2年飛び級)で卒業してしまうような人材も存在するらしい。

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