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2011年4月22日 (金)

ハーグ条約は批准すべきか

以前から問題になっていた国際離婚時の子供連れ去り問題ですが、遂に航空会社が提訴される事態となりました。

【4月18日 AFP】米カリフォルニア(California)州から出ることを禁じられた子どもと日本国籍の元妻が日本に行く際に不法に協力したとして、米国籍の元夫が、日本航空(Japan Airlines)と米国の旅行代理店を相手取って裁判を起こした。

 訴えを起こしたのは米国籍のスコット・ソーヤー(Scott Sawyer)さん。日本航空と米旅行会社は、離婚した親による子どもの連れ去りが頻発していることを知りながら、2008年12月に元妻のキョウコ・ソーヤー(Kyoko Sawyer)さんが当時2歳だった息子のウエイン(Wayne)くんを日本に連れ帰った際に協力したと主張している。

 1980年のハーグ条約は、国際結婚で生まれた子どもが通常居住する国から不法に連れ去られた場合、元の居住国へ速やかに戻す措置を締約国に義務付けているが、主要先進国の中で日本は唯一、この条約に加入していない。日本の判例では離婚した外国人、特に外国人の父親に、親権を認めたことがほとんどない。

 活動家たちは、数千人規模の外国人親、特に父親が、日本に連れ去られた子どもへの面会を制限されていると批判している。ウエインくんは現在4歳だが、スコットさんは、2年前に元妻が子どもを連れ去って以降、一度も子どもに会えてないという。
日本人元妻による子ども連れ去り、米国の元夫が日航を提訴

連れ去りに加担した不法行為として日航と旅行代理店を提訴するとは、いくらなんでもやり過ぎ感があります。本文を読む限り、離婚した妻は息子の日本国パスポートを取得した上で航空券を持って搭乗していますので、これを航空会社が拒否すると逆に訴えられる可能性が高くなると思います。恐らく成功報酬型の米国弁護士が新たなターゲットを航空会社にしたという話なのでしょうが、まるで昔マクドナルドのコーヒーで火傷した婦人が巨額賠償金を獲得した話のようです。

まあ、米国の弁護士がトンデモ主張をするのは今に始まったことではないので、ここでは置いといて、実は本件で驚くべきは以下の部分です。

ロサンゼルス郡上級裁判所(Los Angeles Superior Court)は2008年、ソーヤーさん夫婦の離婚を認め、2人にウエインくんの共同親権を認めていた。スコットさん側のマーク・マイザー(Mark Meuser)弁護士によると、裁判所はキョウコさんにパスポートの提出を命じ、ウエインくんとロサンゼルス(Los Angeles)近辺の5つの郡の外に旅行してはならないと命じていた。

犯罪者でもない人物に対して、裁判所が公式にパスポートの提出を命じたり、その行動範囲を制限することは立派な人権侵害だと思います。これでは、例え子供と妻が合意の上で海外に旅行したいと思ったとしても、夫側の合意がなければ叶いません。通常は離婚の段階で、夫婦の人間関係が破綻しているケースが殆どだと思いますので、夫側が嫌がらせとして合意を拒むことも十分に想定されますし、米国裁判所のこの考え方は、「共同親権者たる親の権利が、もう一方の親と子供の権利に優っている」という、著しく不公正なものではないでしょうか。

本来、離婚において最も重視すべきは、非常に大きな精神的負担を背負うことになる子供の権利だと思います。ところが、上記に限らず国際的連れ去り事件の多くは、DVや養育放棄の問題をはらんでおり、子供本人の権利が蔑ろにされがちです。この辺りの事情はこちらを読んでみるとよく分かるでしょう。

ちょっと待って!ハーグ条約

私は普段フェミ系の主張をあまり良しとしないのですが、この件に関しては全面的に賛成します。幸いにして日本はまだハーグ条約を批准していません。単純に欧米の価値観に従うのではなく、この機会に日本的価値観を世界に主張することで、より一層子供の権利を高めることが重要だと思います。

なお、私の妻も外国人ですので、離婚した場合は同様のケースに陥る可能性があります。ただ、それでも自らの親権を保護するために、妻子の行動を制限したいとは思いません。確かに、娘を妻の本国に連れて帰られたら会う機会は激減しますし、非常に寂しい思いをするでしょう。しかしながら、その状況を娘本人が望んでいたり、客観的に見てその方が良いのであれば、例えその権利があったとしても私は主張しないと思います。

いささか偏見ではありますが、このような連れ去り事件の多くは、親父がアル中でDVで職無しのプーだったりするのではないでしょうか。そのダメ親父の親権を保護するために本国に連れ戻されたら・・・、かわいそうなのは子供ですよね。「いいじゃないか、男なんだから結婚に失敗したと思って、ここは泣いておけよ。」と思います。

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