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2011年4月13日 (水)

原発事故の評価レベルに意味は無い

福島第一原発事故の暫定評価がIAEAが定める国際評価尺度(INES)のレベル7に修正された問題で、またぞろメディアが大騒ぎしています。

独仏を中心とする欧州メディアでは、事故発生当初から悲観的な見方が主流になっており、日本政府の対応についても「過小評価だ」とされてきました。

 【ベルリン=三好範英】ドイツでは、福島第一原発の爆発や火災などに関する日本政府の対応について、不信感を強調する報道が目立っている。

 被災地で救援活動を行っていた民間団体「フメディカ」の救援チーム5人は14日、急きょ帰国した。同機関の広報担当者シュテフェン・リヒター氏は地元メディアに対し、「日本政府は事実を隠蔽し、過小評価している。チェルノブイリ(原発事故)を思い出させる」と早期帰国の理由を語った。
独メディア「日本政府は事実を隠蔽、過小評価」

ところが先日、保安院が福島第一原発の事故評価をレベル5からレベル7に引き上げると、今度は逆に「過大評価だ」と騒いでいる欧州メディアがあります。

 フランス放射線防護原子力安全研究所(IRSN)のグルメロン放射線防護局長は12日の記者会見で、国際評価尺度(INES)の暫定評価で、最悪の「レベル7」とされた福島第1原発事故について、重大だが旧ソ連のチェルノブイリ原発事故には「匹敵しない」との見解を明らかにした。

 同局長は「現時点で福島事故は極めて重大だが、チェルノブイリ級ではなく、将来そうなることもない」と指摘。

 福島事故で深刻な放射性物質の放出が起きたのは3月12日から21日の間で、放出量はチェルノブイリ事故の10分の1にとどまっている点が「根本的に違う」と説明した。
仏研究所「チェルノブイリ級ではない」

また、本家本元チェルノブイリを擁するロシアからは、汚染水の海洋放出に対して「チェルノブイリを超える国際犯罪だ」とまで糾弾される一方で、レベル7引き上げに対しては「過大評価で健康面の影響からはレベル4以下」とされ、摩訶不思議な対応となっています。

 日本政府が12日、福島第1原発事故の深刻度を国際評価尺度で旧ソ連のチェルノブイリ原発事故並みの「レベル7」に引き上げたことに対し、ロシアの専門家らからは「過大評価だ」などと疑問の声が上がった。タス通信が伝えた。

 国営原子力企業ロスアトムのノビコフ報道官は「当初の評価(レベル4)は低すぎたが、今度は振り子が逆に振れ、高すぎる」と指摘。事故発生時に深刻な健康被害が出ていないことなどを理由に、レベル5より高くはないとした上で、レベル評価を含む政府の対応をこれ以上非難されないための政治的判断との考えを示した。

 ロシア科学アカデミー原子力エネルギー安全発展問題研究所のアルチュニャン副所長は、福島の事故で住民が浴びている放射線量は、日常生活で自然環境から受ける量の10分の1程度であり「健康への影響から判断すればレベル4にも届かない」と述べた。(共同)
「レベル7は過大評価だ」ロシア専門家

これらを読むと「結局どっちなんだ!」と叫びたくなりますが、結論としては「どっちでもいい」ということでしょう。と言うのは、これは既に放出された放射性物質についての相対評価であって、評価レベルが5であろうが7であろうが、専門家以外にはどうでもいい話だからです。

喩えるならば、地震の震度と同じです。今回の東日本大震災では東京も大きく揺れましたが、その震度評価が5強から6弱に変更されることで、我々一般市民の生活に何か影響がありますか。話のネタとしては意味があるかもしれませんが、実際の生活にはどうでもいいことです。だから、この件で騒ぐのはもう終りにした方がいいですね。

但し、菅政権が意図的に統一地方選後に事故評価変更を発表したことと、同じく本日まで福島第一原発の周辺が今後居住不可なことを伏せていた件については、大いに糾弾すべきであると思います。

 菅直人首相は13日、松本健一内閣官房参与と首相官邸で会い、福島第1原発から半径30キロ圏内などの地域について「そこには当面住めないだろう。10年住めないのか、20年住めないのか、ということになってくる」との認識を示した。松本氏が会談後、記者団に明らかにした。
原発周辺「20年住めない」=内陸に移住、10万人規模の宅地造成-首相

松本氏は喋った後に「マズイ」と思ったのか発言を修正したようですが、こんな事は少し知識がある人間にはずっと前から分かりきっていたことです。それを政争の道具にしてしまうあたりが、菅直人氏の人格を最大限表現していると思わざるを得ません。

まあ、月末の統一地方選第二弾も民主党のボロ負けは確定でしょうし、1次補正を通したGW明けに自民党から内閣不信任案か問責決議案が出て、民主党の小沢グループと中間派の一部が同調して内閣総辞職になるのが見えてきました。

私も震災直後は、「政権を弱体化することは不利益となる」と思って批判を控えようと努めましたが、その後1ヶ月経っても法案が1本も通っていない状況を見ると、そろそろ本当に限界だなと思い始めました。一刻も早い菅内閣の退陣を要求します。

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