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2011年9月12日 (月)

中国の貿易黒字が大幅に縮小

中国の8月貿易統計に異変が生じています。輸出の伸びを大幅に上回って輸入が増加しており、結果として貿易黒字は前月から43%減と大幅に縮小しています。

 [北京 10日 ロイター] 税関当局が10日発表した8月の中国貿易統計は、輸出が前年比24.5%増となり、前月の20.4%増から増加幅が拡大した。

 輸入も前年比30.2%増と、前月の22.9%増から増加幅が拡大。輸出から輸入を差し引いた貿易黒字は178億ドルと、前月の315億ドルから縮小した。

(中略)

 みずほ証券アジア(香港)のエコノミスト、 Shen Jianguang氏は「今後数カ月の中国の輸出データには欧州債務危機と米景気減速の影響が反映されるだろう。第4・四半期に輸出の伸びは10%を下回ると予想する」とする一方で、輸入については「消費財、鉄鉱石、原油、大豆、トウモロコシに対する強い需要が伸びのけん引役」と指摘した。
8月の中国貿易黒字は予想以上に縮小、輸入が拡大

記事の中ではエコノミストが、「8月の貿易統計は、中国の経済成長をけん引しているのが外需でなく内需であることを示した。成長モメンタムは依然非常に強い。」と楽観論を述べていますが、上記抜粋にもあるように、輸入の伸びの大部分は原材料(コモディティ)ですから、内需というよりは輸出向け在庫が積み上がっている様にも思えます。

一方、ほぼ同時に発表された中国の8月CPIは、+6.2%の上昇でした。相変わらず食料品は高騰を続けているようです。

中国国家統計局が9日発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年同月に比べて6.2%上昇した。上昇率は前月より0.3ポイント低く、4カ月ぶりに前月を下回った。1~8月では5.6%で、通年の上昇率は中国政府が目標とする4%を上回り、5%台となる見通しだ。

 欧米の景気減速が懸念されるなか、中国当局による追加利上げの観測は薄まりつつある。ただ、食品の上昇率は下がったが、なお高水準にあり、金融の引き締めを緩める気配はない。

 食品の上昇率は13.4%で、前月の14.8%より下がったことが全体に影響した。豚肉は45.5%、卵は16.3%の上昇だった。
中国消費者物価6.2%上昇 8月 なお高水準

中国政府は、国民のインフレに対する不満を緩和するために、全般的な所得の引き上げ政策を進めていますが、これが結果的に人件費の高騰を生み、昨年から急速に製造業の国外流出が始まっています。グローバリズムが進んだ現代の製造業は、ある種「焼畑農業」みたいなもので、普通は一度流出するとまず戻ってきません。日本の場合は「失われた20年」の痛みを味わうことで、結果的に内需主導経済に転換を果たしましたが、果たして中国はどうするのか?

人民元の為替政策と合わせて、近い内に大きな決断を迫られる状況になるかもしれません。

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